LESSON

現在、東京(豊島区駒込のレッスン用の専用スタジオ)と名古屋、大阪でレッスンを行なっています。レッスンは、基本的にはヴァイオリンとヴィオラですが、音楽的なこと、体の使い方などのレッスンでは他の楽器の生徒さんも何人かいます。また、カルテット等の室内楽の指導もしています。

目次

レッスンの基本的なコンセプト

 私たちのレッスンの基本的なコンセプトは、体や頭の使い方、ヴァイオリンの奏法、音楽的な常識などをしっかりととらえ、生徒ひとりひとりが持っている能力を最大限に活かして、音楽をできるだけ楽しむことができるように、それぞれの生徒に合わせた方法論を作る、というものです。

 レッスンのコンセプトを簡単に説明すると、次のようなものになります。

1)一例ですが、「肩の力を抜きなさい」ということは誰でも言えます。問題は「どうやって肩の力を抜くか」ということです。私たちのレッスンでは、無駄な力が何故入るのか、どうやったら抜くことができるのか、そのためにはどのような練習をしたら良いのか、ということを理解していただくことを目指しています。

2)「ここはfだから強く弾きなさい」ということは、楽譜を見ればわかります。そうではなく、「ここがfなのは何故なのか」「そこをfに弾きたくなるにはどのように弾くのか」を理解することが大切だと考えています。

3)「音を切って」「長く」というような漠然とした指示は、生徒を混乱させる可能性があると考え、目的とした音を作るために必要な奏法、体の使い方を理解していただくことを目指しています。

4)「大人から始めたのだからこのくらいでいいでしょう」という妥協をせず、それぞれの生徒ができるだけ伸びることができるように指導することを目指しています。

5)ひとりひとりの「個性」を重視したレッスンを心がけています。「個性」とは、感性や好き嫌いだけでなく、体の使い方や頭の使い方の違い等でも大きなものです。例えば、楽器の持ち方、ボウイング等も一通りの教え方をするのではなく、生徒に合ったシステムを一緒に考えることを大切にしています。

6)体の使い方に最大限の注意を払うことが指導者の務めであると考えています。私自身は自分が腱鞘炎を患った時に習った整体術の心得があり、実際に体を傷めた方のご相談に乗っています。レッスンでも、どんなに小さなトラブルでも見落とさない、無視しないことを心がけています。

7)すべての生徒にできるだけ良い音楽的な経験をしていただくことが私たちの「夢」です。大人の生徒の場合「良くできたね」と褒めることでモチベーションを高めるより、音楽的に面白い、楽しい経験をしていただくことで生徒の「やる気」を引き出して行きたいと考えています。発表会では、ピアノ伴奏やソロだけでなく、ヴァイオリンやヴィオラとのデュエット、チェンバロとのアンサンブル、弦楽オーケストラをバックに従えたコンチェルト、カルテットなどの室内楽など、さまざまな経験をしていただけるようにしています。また、アンサンブル・セミナーや理論講座などを有機的に組み合せて、「音楽を楽しむ人」になっていただきたいと考えています。

8)先生が生徒を選んだりふるいにかけたりするのではなく、指導者は生徒の利益のために存在する環境を作るべきだと考え、生徒ひとりひとりの「要求」を理解することが大切であると考えています。そのために、私たちのレッスンが相応しくない、と考える場合は、他の先生/教室をお薦めすることもあります。レッスンは先生が作るものではなく、共同作業です。そのために、コミュニケーションをしっかり取れるような、お互いに理解し合えるような環境を作る努力をしていると同時に、そうした努力をしてくださるようにお願いしています。

 まだまだありますが、私の考え方については、ウェブサイトや著書、サラサーテの連載などを参考にしてください。

体の問題について

 ヴァイオリンに限らず、楽器を演奏することで体に問題を生じた方のご相談に応じます。私自身が腱鞘炎を患った後整体術を学び、簡単な整体術とリハビリを組み合せた指導をしています。レッスンについても、体を傷めている方は優先しておりますので、お気軽にご相談下さい。

レッスンの形態、お問い合わせについて

 レッスンは生徒さんの状況に合わせて、レギュラー(曜日と時間、ないし月の回数を決めたレッスン)と1回制を併用しています。ただし、必要に応じて、テーマを決めたレッスンなどを行なうこともあります。レギュラーのレッスンは月単位で、1回制はその都度、レッスン料をお支払い下さい。レッスン料等の詳細については、メールフォームからお問い合わせ下さい。いやがらせ防止のため、住所、氏名、電話番号を明記してください。なお、メールはできるだけフリーメール以外でお願いします。また、こちらからはパソコンから返信いたしますので、携帯のメールの方は、パソコンからのメールをシャットアウトしないようにしておいてください。

レッスンの指導者、時間など

 東京でのレッスンは駒込のスタジオで午前9時から22時まで行っています。原則的に柏木がレッスンをしていますが、必要に応じてアシスタント(濱田ゆかり/上野学園卒)と分担しています。隔週土曜日は名古屋で、月に1回は大阪でも主に指導者向けのレッスンをしています。

濱田ゆかり:高校生の時に腱鞘炎のために楽器が弾けなくなり、柏木のもとでリハビリを開始。3年かかって音大に進めるところまで回復した。音大卒業後はリハビリを続けながら島村楽器の社員として指導を開始。現在は指導者として自立するために研鑽を積んでいる。

使用テキストなど

 レッスンでの使用テキストは多岐にわたります。生徒さんの状況により、必要に応じて選択しています。通常の使用テキストは(括弧内は使用頻度の低い物です)下記の通りですが、その他の物を使うこともあります。

スケール

カール・フレッシュ フリマリー セブシク ガラミアン (小野アンナ ダンクラ)

エチュード類

ウォールファート カイザー ドントop.37, op.38, op.35  クロイツェル ローデ マザツ(ダンクラ フィオリロ)

テクニック系

シュラディック セブシクop.6, op.8 (オーシャール セブシクop.9, op.1 ドゥニス)

導入用テキスト

アウアー マイア・バンク ホーマン(イオネル・ジェアンタ)

 エチュードの使い方も、やや変わっているかもしれません。順にこなしていくことはほとんどなく、目的によってあれこれと練習していただいています。また、音感を鍛えるためにソルフェージュの教材を使ったり、体の使い方を理解していただくために他の本を読んでいただいたりすることも少なくありません。

レッスンの記録について

 レッスンでは、生徒のレッスン内容と課題などをパソコンに記録しています(『カルテ*』 と呼んでいます)。ほとんどの生徒が、記録をコピーして持ち帰っています(メール等で送ることもできます)。また、レッスンを録音したり録画したりすることも自由です。それぞれの生徒さんが、自分のために一番良い方法を採っていただけるようにお願いしています。レッスン内容は、出典を明記していただければ、ブログ等に書いていただくこともかまいません。常識の範囲でお願いいたします。

[参考]カルテのサンプル

レッスンの記録「カルテ」の例です。参考になさってください。

1)初学者のカルテより抜粋

[××年×月×日]

楽器の持ち方をやや変更。肩当を工夫する必要がありそう。楽器の位置はかなりセンターに寄った。持ち方自体と楽器の位置に問題はなさそう。

ボウイング:弓先に重みを乗せてチェック、その後往復運動。重みは十分かかっている。指の自然変形もターンで出来ている。問題点は親指がつぶれていること。親指と手のひらは常に空間を作った状態に保つこと。指摘したら修正できた。非常に良い状態です。弓先で指が丸くなる点だけが問題。もっとやわらかくすると擦過音が減る。指が弓に当たる位置も問題ない。D線に移ったときにやや小指がわに意識が強すぎる。人差し指がわに手首をねじ込むことは厳禁だが、反対の状態が強すぎてもいけない。D線は肘が弓中で下がってしまって、腕で弓を押し込むような運動になっている。肘の相対位置が低すぎたり高すぎたりしないこと。A線・・手首が少しだけ先行した方が良いでしょう。重みも柔軟性もほぼ十分。E線・・A、Eはやや指がそろい気味になる。指の自然変形も全く問題ない。「指の密着に十分気をつけた」弓の軌道にはもう少し注意が必要。肘を後ろに引っ張るようにしてはいけない。

速度変化:練習方法は満点。ただし、G線はやや肘が下がり始める。肘が下がって弓元で弓を押し込むような状態にならないこと。最初の位置が維持できるようにしたい。速くなるにつれて指がそろってきてしまう。指の付け根がくっつくと柔軟性をかなり減じることになる。指の密着度が落ちないように。指の変形は速度を速くしても問題ない。D線も肘で押し上げる傾向がある。肘の相対位置の問題。腕はできるだけ大きく使えるようなイメージで。A線は弓先でやや手首が下がりすぎることがある。

 弓を大きくする運動:これも全く問題ない。

ダウン:G 円形運動が肘からはじまって肘が落ちすぎていた。指のクッションを利かせたときに手の空間がなくなって音が硬くなっている。弓を置いたときの方向が若干ずれていた。肘を後ろに引っ張らないこと。円形運動のタイミングと横方向の軌道の安定を測ること。弾き抜くことはできている。D・・これは肘が高すぎ。手首の相対位置が低すぎて音質が悪くなっている。クッションを利かせたときに手首が落ちすぎいように。最後に手首を落として弓を持ち上げないこと。バウンドが起きる原因は、弓にかかる圧力の過剰な変化。まだ事故の種類が多様。もう少し安定する必要があるでしょう。A・・肘が上がりすぎ。A線、E線は、腕が楽に落下する方向に進むと弓の進行方向と異なる方向に腕が進みたがって、結果として手首が落ちたりひねられたりしてしまう。スピードが安定していない。

アップ:G 最後に勢いをつけて終わらないこと。指がそろわないように。D・・子音が安定するように。肘の高さが安定しない。A・・最後に指の変形がほしい。指を突っ張ったまま弾きぬかないこと。肘の高さにも注意。E・・スタートで勢いをつけない。E線は子音をつけるのが難しい。結果としてスタートだけ速く勢いをつけてしまいがちなので注意。

課題:ロングトーン(速度変化をつけたもの)。ダウン、アップはスケールに。二弦を弾くこと(各組み合わせ)。二弦を押し付けて弾かないこと。弦のバランスを取ること。デジタル移弦のトレーニング。全弓、上半弓パターンをアップとダウンを逆にしたもの。計12通り。来週から教材を使います。ホーマン、スケール(フリマリー)を買っておくこと。

2)レイトスターター5年目のカルテより抜粋

[××年×月×日]

ボウイング:非常に厳密なことを言うと、ダウンは音が三つに分かれている。これが判断できるかどうか。運動が変化するところで音が微妙に変化している。運動の違いがもっと滑らかになってほしい。アップは、運動による音のムラはほとんど感じられないが、弓元でときどき弓先の重みが邪魔になっている。根本的に解決するためには、指を少し広くすると良いのだが・・・これは、ある意味で危険でもある。指が硬くなる可能性と、弓だけを弦に預けて弾くことが難しくなることが問題になるかもしれない。弓元のボウイングを見る限り、指が弓に吸い付くことはかなり進化している。これなら、指を少し拡げても大丈夫だろう。慎重に拡げてみましょう。

pのロングトーン:音の安定性は十分だが、音量自体はやや大きいかな。現状のまま音量が半分になれば合格。

ヴィブラート:速くしにくい原因は、手首を運動させるための筋肉を同時に両方向使ってしまうこと。速くするのをアナログにしてみると、筋肉の使い方が変化する速さがつかめるかもしれない。指を分離して運動させることを覚えることが重要で、特に、3、4指をバラバラに動かすことを覚えましょう。

カイザー26:ダウンから始まるもとのアップから始まるもので、飛び方に差がある。やりやすければできるようになったようです。これは終了。

    30:「左手が動かなくてサルタートどころではない」なるほど。離す方向が難しくて速くならないようです。伸筋の独立性の問題ですね。これは、課題としてはあまり効果がなさそうなのでやめましょう。エチュードの変わりに、プニヤーニを使いましょう。

重音の基本パターン:長三度は広すぎる。右手は合格。音程は、もっとピュアになる。長六度は、確かに少し狭いものですが、狭すぎる。指の都合かな? 特に34が広がらない。現状ではひとつずつ指を押さえているが、だんだん二つ同時に押さえられるようにする必要がある。指を押さえる前に、二つの指の形をイメージしてから押さえるように努力すること。

スケールB:下りのポジション移動で、4の指がやや伸びすぎていることが気になる。これは、この調に限った問題ではないので、これからも注意すること。音程はかなりよくなっているので大丈夫でしょう。

    G^:良いでしょう。先に進みましょう。

分散和音:音程は全体的に良くなっている。指がもう少し独立して運動するようになると嬉しいのだが・・・「高め」「低め」などと意識していると、その分、指の粘りが強くなり、指の運動の独立性(二つの独立性)がなくなってくる。これも先に行きましょう。

レッスンの空き状況

 東京のレッスンは、平日夜、土日を除いて、若干の空きがあります。平日夜は、レギュラーの生徒さんでほぼいっぱいの状況で、曜日と時間を固定した定期的なレッスンをお引き受けすることは難しい状態です。平日夜をご希望の場合は、週によって曜日/時間が変わることがありますのでご了承下さい。土日も現状では曜日と時間を決めたレッスンは難しく、翌月のレッスンをその都度予約していただいている状況です。

 名古屋教室もほぼいっぱいで、定期的なレッスンをお引き受けすることは難しい状況です。個別に判断いたしますのでお問い合わせください。

 大阪でのレッスンは、現在は募集をしていません。

 ただし、身体を傷めているなどの事情がある場合にはご相談に応じますので、お気軽にお問い合わせください。

体験レッスンについて

 いわゆる「体験レッスン」は、双方にとって意味がないと思われますので行なっておりません。ただし、私のレッスンや人柄に触れてから決めたい、という方には、レッスンの見学をしていただいています。できるだけ意味があるレッスンの見学をしていただきたいので、日時等はご相談させていただいています。

目次