新たに気がつくこと、再認識すること

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先週、ひょんなことから左手の腕の使い方について認識を新たにすることになりました。長年ヴァイオリンを教えてきて、たくさんの生徒さんに恵まれているにもかかわらず、毎年のように「気がついていなかったこと」「認識し直すこと」が出現します。一生勉強だ、ということはわかっているのですが、それが結構大きな結果を生んだりすると「どうして今まで気がつかなかったのだろう」と、結構へこんでしまうことも少なくありません。

この1年ほどの間に、「体の使い方で認識を改めた」「初めて気がついた」大きな事例は3つあります。その度に、生徒を次々とチェックして、新たにわかったことがどのくらいの影響があるのか、問題である場合は解決策はないのか、ということを探ります。すぐに解決策がわかることもありますが、思いついたトレーニングにどのような効果があるのか判然としないこともあります。

生徒は私にとっての「フィールド」でもあります。効果があると思われるトレーニングを「試して」みることも少なくありません。何通りかの方法が考えられる時には、もっとも効果が出そうな生徒とトレーニングの組み合わせを考えて試します。私は「治験」と呼んでいるのですが(苦笑)、生徒さんには「試してみてね」と断ってからトレーニングをしてもらいます。最近はあまり「外れ」がなくなったのですが、パターンが少しずつ違う何人かの生徒に「試して」みて、効果が明らかであれば正式なトレーニングとして採用します。

生徒は、ひとりひとりが体の構造も使い方も、そして頭の使い方も全く異なりますから、同じトレーニングを指示しても、実際に行なわれることには大きな差があることを「予測」しなくてはなりません。そうでないと、人によって異なる効果を予見できないからです。こうしたことを「読む」力は、昔よりはついたように思いますが、まだまだ時間がかかります。新しい生徒さんがくると「私の言葉が本当に理解できるようになるには3年かかるよ」と言うのですが、それには、「私が生徒を理解するのにもやはり時間がかかる」という事実が含まれています。

この1年に「わかった」新事実は、比較的大きな影響を与えるものでした。こうした発見があるのは、実は私の生徒を理解する力が増したこともひとつの原因かもしれないと思い始めました。しかし、そのことは「これからも自分の能力を伸ばさないと新しい発見がしにくくなる」ことも意味します。

やはり、一生勉強ですね。新しく気がついた内容については、次のブログで書こうと思います。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  •  こんにちわ。大学院で研究中の、整形外科系の医師です。
     HPとブログ、興味深く読ませていただきました。降圧剤は今の時点では必要な人は使った方がいい薬だと思いますが、鎮痛剤は確かに乱用してはいけないと思います。首の話はあまり出てこないですね。バイオリニストの頸椎症は体質・遺伝・演奏スタイルによるのでしょうか?バレリーナ、フィギュアと並んで、海外では専門医もいる分野だと聞きます。でも、医者以前に、演奏家・指導者が盛んに研究し、予防と早期フォローにつとめた方が・・・と思っていました。
     実は、娘が3歳半です。歌が大好きなので、2歳半からピアノを(私が)教え始めたのですが、なかなか・・・(笑)です。最近、職場で、バイオリンができる同僚に出会い、持ち運びができないピアノって不自由だなあ…と、思い、バイオリンは子供にどうだろう?と話していたら、旦那もずっとバイオリンにあこがれていた、とわかりました。旦那はギターができて、でもピアノは不自由です。まずは、自分たちがやりたいのですが、狭くて古い社宅ゆえ、まともなバイオリンを買うことは不可能、しかも、担当していた患者さんやその家族に、バイオリンで首を悪くした、手を悪くした人がちらほら。首の怖さは職業柄痛感しているので、チェロかなんかにしとこうか、そもそもちゃんとしたレッスンに通う・通わせる時間ないよね…と、半年放置です。ま、ドラムで頭を振りすぎて頸椎症になった人もいますけど。
     レイトスターターの方々は、どうされているのでしょう?
     一度しかない人生、やってみたいことに、チャレンジしてみたいなあ、と思っています。
     プロフィール、豊かな回り道に、納得しました。新しいオーケストラの皆さんにも、豊かな一年がまためぐりますように。

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