CONSONO Quartet ごはん さくらの杜 アズール アンサンブル アンサンブルセミナー キルンベルガー グリーン コンサート サラサーテ スコア スタジオ チェロ チェンバロ ピアノ フォーカルジストニア ボランティア モーツァルト レッスン 体の本 六義園 合宿 名古屋 大野和士 子ども 守谷 弓 弦楽器フェア 挨拶 掲示板 新幹線 日立 春日部 春爛漫 楽器屋 津留崎直紀 生徒 発表会 相談 美味しいもの 肩当て 腱鞘炎 講座 音程
blog
-
「さくらの杜」コンサート
[7月22日] 今日は、北区の社会保険病院の中にある「さくらの杜」でのコンサートでした。 プログラム クライスラー/美しきロスマリン、スペイン舞曲 日本の歌/夏は来ぬ、浜辺の歌、琵琶湖周航の歌 虹の彼方に ツィゴイネルワイゼン 夏の思い出 この施設は、入所3ヶ月が基本だ、と聞いていました。そうすると、年4回では、ほとんどの入所者の方と一度きりになってしまいます。単なる「楽しみ」でもよいのですが、本当は「次はいつかな?」という気持ちになってもらえると、入所者の方のためにもよいと思っていま... -
春日部市立病院ロビーコンサート
●2月7日の日記 昨年来、「超」がつく多忙で、全く更新ができませんでした。忙しいのは相変わらずなのですが、少しずつでも更新します。 今日は、今年初めての春日部市立病院でのロビーコンサートに行ってきました。 曲目は、 葉加瀬太郎:ひまわり(NHK朝の連続ドラマ主題歌) 宮城道雄:春の海 日本の歌より:早春賦、冬景色 ユ・ヘジュン:最初から今まで(「冬のソナタ」主題歌) サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン 「春よこい」 病院でのコンサートは、入院患者さんに少しでも元気を出していただくことが目... -
今回のクレモナでの工房訪問1
今回はワークショップとコンサートがメインで、工房めぐりはコンサートからモンドムジカまでの間にいくつかの工房を周ることができました。今回は、Matteoさんに車を出していただけたので、クレモナ市街だけでなくクレモナ郊外やクレモナ県Crema(クレモナの西北、ミラノに近い。クレモナの半分くらいの人口のコムーネ)まで足を伸ばすことができました。 (注)コムーネ:イタリアでの行政区域の最小単位。日本なら「市区町村」に当たりますが、イタリアでは大きさによる区別はなく、市も村も「コムーネ」と呼... -
今回のクレモナでの工房訪問2
時間が前後しますが、コンサートの翌日、Manuel di Landaさんの工房を訪ねました。Landaさんはミラノ出身で、昨年9月にクレモナを訪問した時に永石さんに紹介していただいた(https://maki-music2.com/blog/2015cremonafood/)、製作家兼リペアラーです。今回はワークショップにも参加してくださって、そのお礼も兼ねてクレモナ市の中心から少し離れたところ(徒歩10分くらい)にある工房を訪れました。 Landaさんの自宅兼工房の入った共同住宅の中庭で クレモナ市内中心部の家は、ほぼ全部が共同住宅です... -
Cremona Toolsと素敵な工房ととっても恥ずかしかったお話
工房訪問記に書こうか迷ったのですが・・・ Cremona Toolsの看板。この建物の中には、Ciaccioさんの工房以外にも弓の工房などもあって、ずっと音が聞こえていました モンドムジカは初日に一回りして、その後、Cremona Tools(楽器の製作用具を売っているお店)でお買い物。(結局求めたものがなく、11月の弦楽器フェアに来日(帰国?)するMaestra Chikako Hayamaに持ってきてもらうことにしました)。 製作用の木材も。でも、モンドムジカの時はモンドムジカの中の材木屋で買うことが多いようです Cremon... -
意外にたくさんあった、クレモナの美味しい店(今回の食事情・・4/トスカーナ料理を食べました)
初めてクレモナを訪れた昨年9月から、とてもお世話になっているのが、Maestro Massimo Ardoriとその工房lの若手日本人製作者(根本くん、吉田さん)です。今回も、工房前のSt. Rita教会でのコンサートでは、楽屋代わりに工房を使わせていただきました。Maestroとは「いつか飲もうね」と言っていたのですが、これまで実現せず。今回は是非、ということで「美味しいとこに連れていく」と言われて、同行したカメラマンのゆきちゃん、工房の二人と共に出かけることになりました。 プレートには店名。これが取り皿で... -
意外にたくさんあった、クレモナの美味しい店(今回の食事情・・5/その他のお店)
今回は、その他のお店をまとめてご紹介します。 ・Hosteria 700 入り口は少しわかりにくいところにあります 2月以来、何度もランチに通っているお店です。独立して取り上げようと思ったくらい、クオリティは高い。高橋さんのお師匠Maestro Coniaのお気に入りでもあるそうで、毎週水曜日のランチがここだそうです。店の入り口は駐車場の奥にあって、若干見つけにくい。かなり人気のお店だそうで、ランチは一度入れませんでした。 メニューです いずれもランチだったので、パスタかリゾットとサラダ、という... -
モンドムジカや楽器の展示会のこと、モンドムジカでのエピソードいくつか
今年もやってきましたモンドムジカ モンドムジカは、クレモナ最大の催し物です。今年は9月30から10月2日までの3日間、クレモナの市街地から車で5分ほどの巨大な展示場で行われました。モンドムジカ開催中は、ホテルの宿泊料も普段の2倍くらいになるのですが、それでも市街地のホテルは3ヶ月前からほとんどいっぱいで、「車で15分」なんていうホテルしか空いていない状態になります。今年は、5月に目一杯(クレモナに行った全員分)を仮予約しておいたのですが、それでも30日の宿泊は取れず・・・... -
トランプ氏の当選で思うこと・・・憎悪が増幅される時代への恐れ
アメリカ人以外の大方の予想(と期待)を裏切って、トランプ氏がアメリカの大統領に当選しました。トランプ氏が選挙のために吠えたことは、実現するわけがないこと(例えば、メキシコとの国境に壁を作ってメキシコに費用を負担させる、など)も少なくありませんが、国際的には確実に変化が起こるでしょう。 決定的なのは、「アメリカの国益」と捉え方が、これまでの共和党主流派とは全く異なることです。経済では、アメリカの「狭義の」利益が優先されるでしょうし、国際情勢では、欧州とアジアでのアメリカのプ... -
音感について・・・絶対音感は邪魔になる!
最近、いわゆる絶対音感について改めて「邪魔になる」例が二つでてきたので、ご報告します。 音感とは何か、ということは、サイトでもストリング誌やサラサーテ誌にも何度も書いていますので、簡単に。詳しく読みたい方は、サイト内を検索していただければいくつかヒットします。これが簡単にまとまっているものです。 音感とは、本来は音の性質(高さ、大きさ、種類など)を理解できる力ですが、一般的には「音の高さを判断する」意味で使われています。今回のレポートは、この「音の高さ」についてです。 ... -
飲食店と音楽家
ここのところ、飲食店と音楽家の同質性について考えさせられています。 異論はたくさんあるでしょうが、思っていることを書いてみようと思います。 これまで要請を厳密に守ってきた多くの飲食店の中に、やむに止まれず酒類の提供を始めたところがあることは盛んに報道されていますのでご存知だと思います。私の知っている(良く行っている/行っていた)飲食店の中でも、今回の延長を期に形はいろいろありますが「要請に厳密には従わない」ことを決めたところがいくつかあります。パターンはいくつかに分かれます... -
意外にたくさんあった、クレモナの美味しい店(今回の食事情・・2/クレモナらしい料理)
クレモナの伝統料理って、何でしょうか? 少し南のパルマなら、「生ハム」「パルメジャーノ」などと簡単に上がるのでしょうが、「クレモナの料理って何?」と、私もまったくわかりませんでした。帰ってから「トリップアドバイザー」をちらちら見ているのですが、やはりとびきりの店はないようです。しかし・・・食べログ以上に当てにならんな、こいつは(苦笑)中国人がやっている得体の知れない(得体の知れない天婦羅に得体の知れないソースかけちゃうような店)日本料理屋が上位です(爆) どこでも出てくる... -
大阪でのセルフ・チューニング講習会の様子
11日にはもう一つ、大阪で講座を行いました。坂本音楽スタヂオさんの主催で、『楽器の簡単な調整と音の違いを知る』という講座です。参加者は楽器の調整を行う受講生が11名、聴講生がお二人。私のスタジオ、クロサワバイオリン、と2回にわたって同様の講座を行ってきましたが、今回も楽器の音が大きく変化することを皆さんに確認してもらえました。基本的には、「何が不満ですか?」と質問して、その不満を解決する、というスタンスでしたが、それだけでなく「もっとこうした方がいいと思います」という提案もし... -
たまには料理のお話(白身魚のラグー・パスタ)
たっぷりのオリーブオイルにスライスしたニンニクを投入。中火でよく火を通します 普段、夕食は仕事が終わって帰ってから作ります。仕事が終わるのが22時ごろのことが多いので、帰宅(通勤時間10分)してから料理。かけられる時間は2、30分しかありません。煮物や冷製などは朝作ってしまうのですが、じっくりと料理ができないのは結構悲しいものがあります。料理すること、美味しいものを食べることは、普段のストレス発散だったり、楽しみだったりするからです。 料理をする楽しみは、音楽のそれに似ていま... -
音が音楽になる時・・・講習会を行いました
8月28日に、スタジオで第32回音楽理論講座「音が音楽になるとき・・・第1回 総論」を行いました。参加者は19名。14時から19時の長丁場でしたが、まだ話し足りない・・・相変わらず、時間の使い方がうまくありません。ピアニストの筒井一貴さんに手伝っていただき、当初の内容を少し変更して行いました。 音楽的とは何か、を理解していただくために、実際の演奏をたくさん聴いていただきました 今回の講座は、下記の3回の講座を含めた4回シリーズの一環です。 第33回音楽理論講座「音が音楽になるとき2・... -
クレモナでのワークショップ、第1日目終了!!
開会の挨拶をする高橋さん いよいよ、今日からクレモナでのワークショップが始まりました。現地でのコーディネートのために半年間走り回ってくださった製作者の高橋修一さんに、この場をお借りして心より感謝申し上げます。本業の作業が遅れてしまうほど時間を使っていただいて、本当に申し訳ない限りです。また、難解な通訳をこなしていただいたMatteo Rizziさんにも、深く御礼申し上げます。そして、わがままなお願いにおつきあいただいた島村楽器の茂木さんとは、私の浅い知識で不足していることを補強してい... -
クレモナ・ワークショップとコンサートのご報告・・・1・・はじめに
9月20日から22日までの3日間、クレモナの第10展示室で、「Set-up:CHE SUONO RICERCANO I MUSICISTI?」と題するワークショップを行いました。ワークショップの内容を簡単にまとめると、「演奏家が求める楽器とはどのようなものか。セットアップを変化させることで楽器の可能性をさぐり、演奏家が求める楽器を生み出すための提言を行う」というものです。 私のようなものが、クレモナの楽器職人を相手にこのようなワークショップでファシリテーターを務めるなどという大それた真似を、と、当初は自分でも... -
ワークショップ前夜
私がクレモナに到着したのは9月17日の夕方です。ワークショップで何をやるか、どんなものを配布するか、どのような時間 今回のヴァイオリン博物館「ストラディヴァリフェスティバル」の目玉は、300年ぶりにクレモナに戻った「メシア」 割にするかなどの進行については、あらかじめ大まかに決めてあったのですが、大きな問題は、日本語をイタリア語化してどのように伝えるか、ということでした。日本側(私、津留崎さん、茂木さん)が話すことをどのようにイタリア語にするのかという純粋に言語的な問題も... -
意外にたくさんあった、クレモナの美味しい店(今回の食事情・・1)
今回は長逗留なので、食事についてはかなり心配がありました。日本からフリーズドライのスープやおつまみ的なものはかなりたくさん持参したのですが、基本的な食事である外食があまりに・・・だと、早々に参ってしまうかもしれない、と危惧していたこともあります。なにせ、小学生以来、朝食はがっつり和食、という私ですから、15泊に渡る滞在でどんなになってしまうか、かなり不安がありました。結果は・・・「まーーーたく問題なし」でした。日本から持参したものは、舌を休めるために大いに... -
ワークショップ本番(9月20、21、22日)
初日のレポートはすでに書きましたが、3日間のワークショップを通じて、実際にやったことや反応などを報告したいと思います。やや長いのですが、ご容赦ください。 初日は、まず、このワークショップを通して理解を共有したいことを説明しました。かなり厳しい表現も使いましたが、製作者の皆さんは真剣に話を聞いてくださいました。ポイントは、 ・クレモナの楽器の多くが魅力的なものではない・その理由の大きなもののひとつがセットアップがきちんとなされてい... -
St. Rita教会でのコンサートとワークショップまでの経緯
今回のクレモナのイベントのそもそもの発端は、昨年9月にクレモナに来たときにSt. Rita教会でMaestro Massimo Ardoliの楽器を試奏させていただいたことでした。(https://maki-music2.com/blog/20150929maestro-massimo/)この教会に来てもう一度楽器を弾きたい、と思ったのですが、私ごときがクレモナに来てコンサートができるとは思えません。なんとか実現する方法はないだろうか、と考えたのが「クレモナの新作楽器を使ったコンサートをやる」ということでした。そして同時にクレモナの楽器に大きな疑問と可... -
生徒の立場に立って指導することの難しさ
最近、藝大や沖縄県藝でアレクサンダーテクニークを指導しているホルン奏者のブログを拝見した。書かれていることはとてもわかりやすく、「よい先生になるためには」という視点で「音大生よ、早いうちから指導しなさい」ということが書かれている。しごく真っ当な意見のように見えるのだが、気持ち悪さがぬぐえない。それは、「教わる立場」のことが忘れ去られているとしか思えないからだ。参考ブログ「バジル先生のココロとカラダの相談室」 内容はブログを読んでいただきたいのだが、かいつまんで言えば、「... -
チューニング(ペグを回すこと)は握力じゃありません
レッスンやアンサンブルで「ペグが回りません」「ペグが止まりません」というSOSはとても多いものです。ペグが回しにくかったり安定しなかったりする原因は、ペグとネックの材質に違いがあり水分に対する膨張率が違うために起こることが多いので、冬の乾燥期には止まりにくく、湿度が高い時には回りにくくなります。もちろん、ペグをきちんと調整することも大切です。しかし・・・動くし止まるんですよね、私がやってみると。 昨日の生徒も「しょっちゅう落ちるし止まらないんです」と涙目。合わせてあげて「僕... -
2017年2月のクレモナレポート
去る2月12日から16日まで、クレモナに行ってきました。少し時間が経ってしまいましたが、レポートをしようと思います。 今回は、この秋にワークショップをすることができるかどうかを判断するためのミーティングや製作家との交流、新しい楽器についての意見交換など、かなり盛りだくさんな内容でした。昨年9月のワークショップについては、現地の製作家、製作家の団体、博物館や他の財団などからの高評価をたくさんいただいたのですが、問題も山積みで、うまくいかないと開催そのものも危ぶまれる可能性があ... -
多喜先生のこと
ピアニストで名教師であった多喜(宇野)靖美先生が亡くなられました。私より数歳上という若さで・・・あまりに早い、と無念で仕方ありません。多喜先生は私にとって精神的な支柱でもありました。心よりご冥福をお祈りするとともに、自分の頭を整理するためにも、多喜先生のことを少し書いてみようと思います。 多喜さん(この後、多喜さんと書かせていただきます)と初めてお会いしたのは、今から40年近く前のことです。当時アンサンブルを組んでいた桐朋卒のピアニストが多喜さんと桐朋の同級生で、そのご縁... -
最近の状況
久しぶりの更新です。昨年11月にパソコンの調子が悪くなり(画面にメールの作成画面がチラついて通常の作業に支障がある状態)、仕事が全く捗らない状態が続きました。クリーンインストールをしたり他のマシンで試してみたりしたのですが、全く改善しませんでした。2月の末になってようやく原因がわかったのですが、私の作業で特別に起こるバグである、とアップルの開発チームから報告されました。細かくは説明しませんが、マシンを変えても私の作業環境を作るとどうしても起こることだったのです。その間アップ... -
意外にたくさんあった、クレモナの美味しい店(今回の食事情・・3/お気に入りのお店ができました)
今回は、クレモナで一番お気に入りになったお店(Osteria Degli Archi)を紹介しましょう。以下はFacebookにあげた記事です。お店自体もお気に入りですが、私にとって生涯忘れられない食事会になりました。 ********* クレモナ二日目の夜。永石さんに連れてきていただいた素敵なレストランでJostさんとばったり 昨日(クレモナ2日目)は、18時に打ち合わせが終了。電話をいただいた永石さんと意見交換会という名前の飲み会。手始めに、ホテル・インペッロ(クレモナで一番高くて実質的じゃないホ... -
あっと驚きの松脂
今日は松脂の話です。 モンドムジカでは昨年から見かけて気になっていたのですが、値段に臆して買っていなかった松脂がありました。楽器と弓以外のアクセサリーなどにはある意味で無頓着な私ですので、よほどのことがないと一生懸命試したりはしません。生徒のためには必死に探しますが(笑)弦でも、生徒やサラサーテの編集部、楽器屋に言われて試してみる、という受け身ですので、そちらについても積極的に試してみる派ではありません。 今年のクレモナでのことです。10月いっぱいでオーナーが交代したLocanda T... -
クレモナ歴史散歩
クレモナでは、楽器を見るだけでなくたくさんの「クレモナ学」を学んでいます。特に面白いのは、クレモナ在住のアマチュア・歴史家であるMaurizio Mollicaさんのお話です。アマチュアといってもそんじょそこらの「愛好家」ではなく、クレモナ生まれのカメラマンが「あいつはおかしい。知識量も収集力も信じられない」というほどの実力者です。論文も多数出版していて、学校でも臨時講師としてたびたび呼ばれるような人。中世以来のジオラマを自分で作ってしまうような「本物の」オタクです。そんなMaurizioさんに... -
AIとヴァイオリン
高校の同期会で、日本のAIの第一人者である松原仁函館未来大学教授と少しお話をすることができました。普段から活躍ぶりをFacebookや報道などで見ていたのですが、私もとても興味がある分野で、話ができることをとても楽しみにしていました。宴席でのことですから、もちろん真面目な議論(議論なんかできるわけないですね/笑)ではありませんが、少しばかり興味深いことがありました。 AIが日本(だけでなく海外でも)で大注目されるようになったきっかけは、昨年、グーグルが開発している人工知能が韓国のト... -
若者たちの楽器展に行って来ました
昨年に続いて、イタリアで学んだ若手製作家の展示会「Violin exhibition 2017」にでかけました。場所が谷中なので、スタジオからも近いので、レッスンの空き時間に行くことができました。 日暮里駅から歩くのですが、駅には「谷根千調査隊」の「ねこ」ポスターが(笑)思わずじっくり見てしまいました。スタジオ周辺(駒込)も下町らしく地域ねこが多いのですが、谷中はとても有名な「ねこスポット」です。今回は出会えませんでしたが・・・ ... -
モンテヴェルディ&カラヴァッジョ・・・ヴァイオリン博物館特別展
5月のクレモナ訪問で、ヴァイオリン博物館の「モンテヴェルディとカラヴァッジョ特別展」を見てきました。博物館職員の安田恵美子さんにガイドをしていただき、じっくりと見ることができました。実は、今回のクレモナも思いの外忙しく、「9月までやっているなら9月にしよう」と思ったのですが、特別展は7月23日まで。会食後の飲酒モードで失礼いたしました(汗) ご存知ない方のために、簡単に説明しておきましょう。 モンテヴェルディ(Claudio Giovanni Antonio Monteverdi/1567 - 1643)は... -
私が新作楽器を否定しなくなった理由
私は長い間、新作楽器を半ば否定していました。値段が安いものはともかく、ある程度以上の値段を出すのに新作を買うのは良くないと思っていたからです。理由はたくさんありましたが、主に5点です。 ① 楽器の音はどんどん変化する。新作楽器はどのように変化するかがわからないので博打になってしまう危険性がある。時間が経った楽器はその中で残ったものだから安心である② 楽器は乾燥が進むと反応が速くなる。新作楽器はどのように弾いてもある程度以上時間が経った楽器に反応速度では負けてしまう③ 作られ... -
2017クレモナレポート1/モンドムジカ
9月16日から10月1日まで、クレモナに行ってきました。たくさんの出会いがあり、今回も多くの出会いと収穫がありましたが、いくつかに分けてレポートしようと思います。写真の都合(自分で撮れかなったものはまだ手元にありません)ので、あるものから順にレポートします。 最初は、2017年のモンドムジカ(Cremona Musica International Exhibitions)http://www.cremonamusica.com/en/la-manifestazione/のレポートです。 クレモナ・モンドムジカは、もともとは市内で行われていた製作家の展示会だったそう... -
クレモナレポート2/楽器の変化を見るのは楽しい/見つけた楽しみな若手たち
今回で7回目のクレモナですが、毎回のように訪問する工房もあります。「来てね」ということもありますし、押しかけることもあります。いずれにしても、続けて訪れていると、さまざまな変化を感じることができることが大きな楽しみです。製作者は良い楽器を作るために日夜努力していますが、その結果の現れ方はそれぞれです。スタイルが完成し、どの楽器も同じように高いクオリティで作れるようになるまでには長い時間がかかるのが普通ですので、その間の変化を見ることも楽しいのです。いくつかの例をあげてみ... -
ベッヒシュタインとチェンバロ、クレモナの楽器のサロンコンサート
昨日、実家でサロンコンサートを行いました。ご来場くださったみなさまに、深く御礼を申し上げます。 共演していただいたのは、古典鍵盤楽器奏者として活躍している筒井一貴さん。曲目は以下の通りでした。 ・ヴィヴァルディ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集作品2より第2番 ・モーツァルト:クファヴィチェンバロとヴァイオリンのためのソナタ K.304 ホ短調 ・ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第4番 ハ短調 ・シューベルト:ソナタ「アルページョーネ」(ヴィオラ) ・アンコール:ベートー... -
ストラディヴァリ「San Lorenzo 1718」披露カンファレンスとコンサート
日本のコレクターが所有するStradivari San Lorenzo。作られたのがちょうど300年前の1718年で、今年のストラディヴァリフェスティヴァルに合わせて「里帰り」しました。10月中は東京で行われるイベントのために再び日本に戻りますが、基本的には来年まで1年間、クレモナのヴァイオリン博物館に展示される予定です。それを期して、9月16日に博物館でカンファレンスと小さなコンサートが行われました。 ヴァイオリン博物館 カンファレンスは、ヴァイオリン博物館内の第10展示室で行われました。この展示室は、... -
カリグラフィーと音楽〜〜模倣とイメージ
カリグラフィーにハマっている生徒がいます。綺麗に書かれた文字は、それだけで芸術作品とも言えるほど美しいものです。中世の楽譜では盛んに使われていました(画像はこちら)。この生徒も、古い音楽が好きなので最初は楽譜の文字に憧れたのかもしれません。 そんな生徒が、インスタグラムに「お手本」と「自分のもの」の写真を載せていました。まだ始めたばかりなので試行錯誤の連続だということですが、それを見てふと思いました。「この違いはなんなんだろう」左がお手本、右が生徒のものです。「G... -
レッスンの友社の廃業に思う
報道によると、レッスンの友社が廃業するようだ。 東京商工リサーチ 方針の違いから社長と「大げんか」をして中途半端な形で止めたとはいえ、「ストリング」誌に連載を書かせていただいて大いにお世話になった会社だ。大山さんの楽譜も出版されている。残念でならない。 近年の不況の中で、音楽出版はどこも非常に厳しい状況に置かれている。音楽之友社のような老舗ですら、経営が危ぶまれている。インターネットの発達などの外的要因も大きい。音楽文化を担って来た存在が存亡の危機にあるのは、レッスンの友社だ... -
さくらの杜コンサート(8月27日)
久しぶりに、赤羽の老健施設「さくらの杜」を訪れました。相方のKEI先生は隔月で通っているそうですが、私は半年ぶりくらいでしょうか。 8月27日のプログラム ●夏の思い出●ユモレスク●夏のメドレー●アンダルシアのロマンス●ムーンリバー●浜辺の歌●チャールダッシュ コンサートはいつものスタイルで、日本の歌は私がヴァイオリンを弾いて客席を歩き回り、KEI先生はマイクを持ってこれはと思う入所者に歌ってもらいます。明らかに言語を失っている方でも、ヴァイオリンを近くで弾いていると、一生懸命身体を動か... -
サラサーテ第54号
「読譜力を鍛える」と題した連載を執筆中のサラサーテですが、第54号が発売になりました。今回は、同時に「楽譜、楽語の読み方」という特集の執筆も担当しました。特集は、作曲家の笠松泰洋さんとの分担執筆です。笠松さんは作曲家の立場から楽譜を「どう捉えてほしいか」という視点で、私は「楽語を理解するにはどうするか」という内容で執筆しました。笠松さんとは、実は東京大学のオーケストラの同期生でした。彼はオーボエ吹きでしたが、「作曲家になる」と決めていて、大学では美学を、そして当時から三善... -
春日部市立病院ロビーコンサート
10日は、春日部市立病院でのロビーコンサートに行ってきました。演目は・・・8月のコンサートから間がなかったこともあり、8月のコンサートからの持ち越しが中心でした。プログラム夏の思い出スーベニール(ドルドラ)少年時代夏のメドレーアンダルシアのロマンス(サラサーテ)サマータイスの瞑想曲(マスネ)赤とんぼこのコンサート用の打ち合わせをしていた時には、まだまだ猛暑続き。気象庁の発表でも「10月まで残暑」などと報道されていましたので、「まだ夏のプログラムがいいよね」という雰囲気だった... -
アンサンブル合宿終了/生徒たちと偉大なる「音楽の虫」との最高の2日間
恒例の山中湖アンサンブル合宿が終わりました。今年は、講師にチェロの津留崎直紀さんをお迎えして、レッスンに、遊びに、と、とても充実した2日間になりました。生徒たちも満足してもらえたのではないかと思います。(写真は、津留崎さんと私以外は加工してあります) そもそも、こんな合宿を始めたのは2004年のことですから、今年はちょうど10回目にあたります。合宿を始めたのは、なかなかアンサンブルをする機会がないレイトスターターにカルテットの体験をさせたい、ということが一番の理由でした。しかし... -
オーケストラCONSONO第4回定期演奏会を終わって
10月14日に、CONSONOの第4回定期演奏会を、無事、終えることができました。ご来場くださったみなさまに、御礼申し上げます。 1週間前のリハーサルから、野平さんのピアノには圧倒されました。練習会場のあまり良くないピアノが、まるでベーゼンか、というような響きがする。左の分散和音がちゃんとつながって聞こえるのに、右手の細かい動きが全く濁らないのです。休憩時間に野平さんが練習している時、思わず足下をじっと見つめてしまいました。指揮者がピアノの下を覗き込んでいる図は、ちょっと変だっ... -
芝えび、芝えび、芝えび
阪急阪神ホテルの食品偽装がきっかけで、いくつものホテルでの「偽装」が明るみに出ています。この国の常ですが、何かがあると、同じような問題が次々に明らかになる。「みんなでわたれば怖くない」なのか、「今言っておかないと後でやばい」なのかはわかりませんが、同時期に明るみになる構造には、少しうんざりしています。しかし、今日はそんな、社会面的な問題を取り上げる気はさらさなく・・・・「芝えび」です。「中華料理では、小さなエビを芝えびと呼ぶのが普通だ」という阪急阪神ホテルの調理人の言うこ... -
元気をもらった小さなコンサートのお話
8月10日に、母親の傘寿(さんじゅ)を祝うコンサートがありました。60年に渡ってピアノを教えて来た人ですから、生徒の数も半端なものではありませんが、今回は幹事さんの世代(40代)より若手を中心に、40人ほど(演奏したのは20人ほど)で企画し、それに私たち兄弟も参加させていただきました。私はへそ曲がりで、「生徒は先生を越えるのが当たり前」「生徒はどこかで突き放すべきで、いつまでも頼られてはいけない」などと普段から公言していますが、いろいろなことを考えさせられたコンサートでした。 ... -
アズール弦楽合奏団第5回演奏会
昨日(9月7日)、アズール弦楽合奏団の第5回演奏会を無事終了することができました。ご来場下さった方には、心より御礼申し上げます。アズールは、パソコン通信のニフティ時代に「レイトスターターにオーケストラを体験してもらう」ために活動をしていた「ドレ会」を基に、2000年から活動を続けている合奏団です。子どもの頃から楽器に親しんだ人はほとんどおらず、40代、50代で初めて楽器を持った人もいます。それでも、私の厳しい要求に、少しずつですが前進しています。 パーセル:「アブデラザール組曲... -
久しぶりの講習会(「音程の間違いは何故起こるのか」)
昨14日、約3年ぶりに音楽理論講座を行いました。参加者は15名。題して「音程の間違えは何故起こるのか」 音程の仕組みや音律の話などは、事前にお配りした2冊の資料を読んで来ていただく、ということで、できるだけ実践に即した講座を心がけました。 そもそも音程を間違えるとはどのようなことか。「イメージはあるけど指がいかない」ということは、音程を間違える主因ではない。そして、音程を間違えたことに気づかないことが多いのは何故か、などを、理解していただくのが目的。数人の生徒に実際に楽器を... -
オーケストラCONSONO第4回定期演奏会
オーケストラCONSONO第4回定期演奏会 早いもので、昨年に立ち上げたオーケストラCONSONOも、第4回の演奏会を迎えることになりました。 2013年10月14日(月祝) 13:30開場 14:00開演第一生命ホール(都営地下鉄大江戸線勝ちどき駅下車徒歩8分)ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番ブラームス 交響曲第4番指揮 柏木真樹 ピアノ独奏 野平一郎入場料100円+協賛金(詳しくはこちらをご覧ください) &nbs... -
ストリングス・アズールの再出発
4月以来、忙しさと体調の問題で、ホームページやブログの更新が滞っておりました。少し落ち着きましたので、ペースを取り戻したいと思っています。 今日の話題は、ストリングス・アズールについてです。7月にコンサートを行ったのですが、9月から、体制を新たにして、再出発をします。 アズールは、12年前にFCLA(パソコン通信の音楽フォーラム)で行われていた「ドレ会」を発展的に解消して作ったアンサンブルでした。ドレ会は、いわば「進化しないオーケストラ」で、レイトスターターを集めてアンサン...