91_ヴァイオリン+体と頭のこと– tax –
-
若者の体
この半年で、若い生徒さんが増えました。はっきり算出したことはないのですが、半年前は、恐らく平均年齢が40弱くらいではなかったかと思います。それが、10代、20代の生徒さんが6人も増えて、ぐっと若返ったような感じです。ところが・・若い人たちの体の状態が大変良くないのです。 まず、筋肉をきちんと使えない人がほとんど。特に、腹筋や骨盤まわりの筋肉、肩甲骨を運動させる筋肉など、体の維持に大切な筋肉がまともに使えない人が多いのです。また、腰回りの骨格が安定していない人も多いですね。骨盤の形... -
空間認識能力と脱力の問題
お弟子さんの中に、非常に「体が硬い」人がいます(Aさん、としておきましょう)。私がレッスンを見るようになって一年半になり、体の使い方は当初とは大きく違ってきたものの、どうしても「硬さ」が抜けきりません。レッスンのたびに体の使い方についての議論になり、私自身にとっても勉強になることが多いのですが、新しいテーマが出てくるたびに同じような問題に突き当たるのでした。それが今日、根本的な原因が判明したのです。非常に珍しいケースなので、私にとっても新しいファイルができました。さて、こ... -
銘器の力
先日(といってもずいぶん前だが)、あるところでストラディヴァリを弾く機会があった。そこでちょっと凄い体験をしたので書いてみたい。 今まで、ストラディやグゥァルネリを弾いたことは三度ほどある。いずれも10年以上も前のことだが、はっきりいって「衝撃を受けた」という経験ではなかった。凄い楽器だということはわかるのだが、はたしてウン億円の価値があるのかどうかと疑問をもったものだ。その内の二台はオークション(サザビーだったかクリスティーだったか忘れた)にかけられている楽器のお披露目で、... -
チェンバロとバロックの演奏について
今年も、発表会でチェンバロとのアンサンブルをやります。とても「贅沢な」ことなのですが、昨年やってみて、楽しいだけでなくさまざまなことを考えさせられたことが、再びやってみたくなった理由です。 ヴァイオリンの音を作る大切な要素に、音の立ち上がりと弓のスピードがあります。私は通常、ボウイングのトレーニングを、子音を付けた音が基本になるように教えています。子音のあるなしは、音の立ち上がりの明確なさになって現れるからです。子音がない音は、立ち上がりが鈍く、ホールで通らない音になりやす... -
左利きの矯正が原因? 指の腱に新たな問題
ある生徒さんのレッスンでのことです。仮に、Cさんとしておきます。 Cさんは、私が書いたサラサーテの記事(The 親指)を読んでから、左手中指と薬指の中間がまっすぐになるように努力をしていました。今日のレッスンで、「左手に違和感がある」と言われ、症状をチェックしていてまた新しい問題が出てきました。右手は、中指と薬指の中間がまっすぐになるようにした方が指の運動が楽なのですが、左手は、親指と人差し指の腱がまっすぐな状態が「楽だ」と感じるのです。さて、困りました。「常識に反している」の... -
音程を合わせること…耳の働きと無意識の調整
何人かの例があったのですが、最近、あるベテランの生徒さんのレッスンでふたたびこの現象を目にしたので、忘れないうちに書いておきます。 一緒に弾いていると、自分の音を私の音より少し高めに取ろうとしてしまうことで、この症状が判明します。特に、オーケストラばかりで弾いていると起こりやすいのですが、自分の音が聞こえないと不安になる心理状態から発生することだと考えられます。二人の音が完全に一致すると、まるで音が溶けたような状態になります。すると、自分の音が独立して聞こえなくなります。そ... -
筋トレの怖さ
5月5日に発表会があり、生徒の半分弱が出演します。そろそろ、みなさん、本番に向けてラストスパート。そんな中で、ちょっと面白い(本人は深刻なのですが・・)ことがありました。皆さんにも気をつけてほしいことなので、(本人の了解を取った上で)暴露しちゃいます。 この生徒さん、発表会でかっこ良く弾くために、約一ヶ月前から筋トレを始めました。ダイエット効果も期待できますから、ステージ映えもするはず。もちろん、ボウイングの邪魔になる大胸筋を鍛えるトレーニングは「パス」です。十分に注意して... -
「3Dと2D さらに音感との関係」に対して掲示板でのやりとり抜粋
空間認知能力について問題を抱えている生徒さんの話の続編として「3Dと2D さらに音感との関係」話を書きました。それを受けて掲示板に書き込みがあり、関連した話として、そのやりとりもあげておきます。(掲示板形式で少し読みづらいとは思いますがご容赦下さい。 ) ========================================== Harryさん お返事が遅くなりました。とても大きなテーマで、なかなか書くべき内容がまとまらなかったことと、体調を崩したりしていたことなどもあり、時間がかかってしまいました。申し訳ありませ... -
導入用の楽器とすてきな弓の話
今年になってから、ヴァイオリンを初めて持つ方が3人、新しい生徒さんになりました。アシスタントの先生との分担が定着したので、ほとんどお断りしていた新しい生徒さんを何人か増やすことができたことが理由です。そうした生徒さんたちにお勧めしている楽器が、サラサーテにも書いた、16万ほどの中国製のヴァイオリンです。 中国製のヴァイオリンが出始めたときに、興味を持ってかなりたくさん弾いてみました。もう15年くらい前になるのではないかと思います。セットで2万、なんていうとんでもないものもあり、... -
3Dと2D さらに音感との関係
以前、空間認知能力について問題を抱えている生徒の話を書きました。その続編です。 この生徒さんは、さまざまな問題を抱えているのですが、音程を相対的に捉えることができないことも、大きな問題でした。いろいろと音感を試した結果、擬似的に絶対音感(のようなもの)を認知していて、それを利用して音程を取っていました。もちろん、正確な音程がとれるはずはなく、どのように相対的な音感を身につけたらよいのか、試行錯誤を繰り返しているところです。ところが、最近のレッスンで、興味深いことがわかってき...
1